幼馴染み～初恋物語～

そこで机の引き出しからトランプを取り出した櫻。

櫻は占いが大好きで、勝手にルールを作って占うのも好き。

トランプを１枚めくると7が出た。

「これより大きい数が出たら、和樹君のファーストキスは私…………小さい数なら杏佳って人…………えいっ!!」

もう１枚出した櫻が叫んだ。

「えーっ!!おんなじ7？こういう場合どうなるんだろーっ!!」

同じ時はどうなのか決めていなかったので、困る櫻の耳に人の声が聞こえてきた。


「櫻…………うるさいよ…………？何してんの？」

櫻がビクッと肩を震わせて、後ろを振り返ると、和樹が目を擦ってこっちを見ている。

「えっと…………おはようっ!!いつから起きてたの？」

慌てて早口で話した櫻は、これまでに感じたことのない緊張が走る。

どうしよう…………

キスした時から起きてた…………？

私ブツブツ言ってたよね？和樹君のファーストキスがどうとか…………

私が大きな声を出したから起きたってことにしてーーっ!!!

かみさまーっ!!