幼馴染み～初恋物語～

夏休み前の話題は、夏休みに入ったら、何をして遊ぶか？という話が必然的に多くなる。

この手の話は、宝くじが当たれば何をするか？という話題と似たようなものであり、日にちも決まっておらず、本当に行くかどうかも定かではないもの。

他にも海に行きたいとか、キャンプに行きたいとか、見たい映画があったり、花火をしようなど、色々な話題が出てきて、それを全部こなすと、夏休みでは足りないほどの量になってしまう。

それでも一緒に行こうと誘われるだけで嬉しい櫻。

「お母さんに新しい水着を買ってもらおっかな～？お姉さんぽいビキニとか？」

「櫻にそんなの似合わないからやめておけよ？」

「うるさーいっ!!私だってもう中学生のお姉さんだもんっ!!」


いつもの軽口の言い合いで、頬を膨らませて怒った振りをしている櫻だが、頭の中では、可愛い水着を着て、和樹と一緒に楽しむ想像を膨らませて幸せな気持ちでいた。