幼馴染み~初恋物語~
顔が凄く近い…………

健一先輩が私を見てる…………

私の今の顔、泣いててグチャグチャなんだろうな…………

健一のいつになく真剣な眼差しに、吸い込まれてしまいそうな櫻は、しばらく健一を見つめていた。

そんな健一が瞳を閉じて、どんどん顔が寄ってくる。

えっ……?

キス…………?

それは一瞬の出来事だった。

健一が突然、櫻の唇を奪ったのだ。

櫻は目を見開いたまま、抵抗もせずに呆然と唇を受け入れた。

ほんの数秒間、健一の唇が触れただけだが、凄く長い時間に感じられる。

健一先輩…………

なんで…………?













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