幼馴染み~初恋物語~
「明けましておめでとうっ!!今年もよろしく~」

「今年もよろしくお願いします」

櫻が深々と他人行儀な様子で頭を下げる。

キスをされても大丈夫。

気にしてません。

なんて言っていても、いざ健一を目の前にすると気恥ずかしい。

すると健一が櫻に言った。

「おめでとうっ!!柚乃ちゃんって慣れない下駄を履いているから足が痛いの?」

いつもと変わらない爽やかな笑顔の健一が、そこにいた。

「そうなんですよー。柚乃を休憩させてあげたいんですけど、もう一度並ぶのも嫌だし…………」

「じゃあ、お参りが済んだら、柚乃ちゃんはベンチで座って待ってなよ?俺が櫻ちゃんと一緒にバンドエイド買ってきてあげるからさ?」

すると柚乃は、助かった~。と言わんばかりの笑顔を見せた。

「あっ!!ありがとうございますっ!!」

とりあえず親指と人差し指の間にバンドエイドを貼れば、クッションになって痛くなくなると考えたのだ。

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