幼馴染み~初恋物語~
入学式が終わると、1年1組の教室に行って席に着く櫻と和樹。

名簿順の「星野」と「広澤」が近いので偶然、隣同士になったのだ。

「和樹君?お隣同士だね?」

「うん。そうだね?」

「これからもよろしくお願いします」

深々とお辞儀をする櫻に照れながら、和樹も頭を下げた。

「いいえ。こちらこそ~」

櫻と和樹がそんな話をしながら笑っていると、担任の先生が挨拶を始めた。

「今日から担任になる河野 綾香です。皆さん!!これから先生と一緒に勉強していきましょうね?」

担任の先生の名前は河野 綾香(こうの あやか)

今年大学を卒業して教師になったばかりの若い女の先生。

見るからに優しそうで、先生が怖いかも知れない。と不安だった和樹は安堵の表情を浮かべていた。

そんな和樹にも新しい出会いが訪れる。

綾香先生の話の最中に、机を乗り出して、前の席の和樹に後ろから話してくる少年。

「この前の土曜日の練習試合でグリーンスターズにいたよな?名前は何?」

「えっ?うん。僕は広澤 和樹だよ?」

「俺は瑞木 修。チームシャイニングでフットサルやってるんだ」

瑞木 修(みずき おさむ)

先日、和樹のフットサルチームと練習試合をした相手チームのサッカー少年。

短髪をワックスでおしゃれに立たせたイケメン。
ズボンからチェーンをジャラジャラとぶら下げている、ちょっとノリの軽い感じの少年だ。




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