幼馴染み~初恋物語~
夏休みに入ると、公園にいる時間が長くなり、二人が遊ぶ時間も増えてくる。
相変わらず楽しそうにサッカーをする和樹を見ながら砂場で待っている櫻。
そんな二人が生まれて初めて大人の階段を上ったのは、夏休みの終盤に行われるお泊まり保育だった。
行き先は幼稚園からバスで1時間ほど走った所にある自然いっぱいの宿泊施設。
制服に大きなリュックサックを背負ってバスに乗り込む二人は仲良く手を繋いで、3段ほどのバスの階段を上がっていく。
「和樹くんっ!!足に気をつけて?」
「わかってるよ~」
こんなところでも櫻は小さなお母さん。
「私達は3番目の右側の席だよっ」
しっかり者の櫻が、和樹の手を引いて、座る場所に指を差しているが、和樹はどっちが右側なのか?と両手を眺めていた。
えっと…………
お箸を持つのが右で…………
お茶碗を持つ方が左で…………
「ここだよーっ」
右か左か悩んでいる和樹より先に櫻が席に座るとリュックサックを膝に置いた。
二人が席に座ると、櫻はすぐに昨日買ってきたお菓子を広げ始める。
「和樹くん?半分ずつしよ?」
「うんっ!!櫻ちゃんはどんなの持ってきたの?」
お菓子を座席の真ん中に広げて、物色する二人。
「これ美味しそう」
「じゃあそれは和樹くんに半分あげるね?私達はこっちのを半分ちょうだい」
バスが走り始めても、二人だけの世界は続いていく。
相変わらず楽しそうにサッカーをする和樹を見ながら砂場で待っている櫻。
そんな二人が生まれて初めて大人の階段を上ったのは、夏休みの終盤に行われるお泊まり保育だった。
行き先は幼稚園からバスで1時間ほど走った所にある自然いっぱいの宿泊施設。
制服に大きなリュックサックを背負ってバスに乗り込む二人は仲良く手を繋いで、3段ほどのバスの階段を上がっていく。
「和樹くんっ!!足に気をつけて?」
「わかってるよ~」
こんなところでも櫻は小さなお母さん。
「私達は3番目の右側の席だよっ」
しっかり者の櫻が、和樹の手を引いて、座る場所に指を差しているが、和樹はどっちが右側なのか?と両手を眺めていた。
えっと…………
お箸を持つのが右で…………
お茶碗を持つ方が左で…………
「ここだよーっ」
右か左か悩んでいる和樹より先に櫻が席に座るとリュックサックを膝に置いた。
二人が席に座ると、櫻はすぐに昨日買ってきたお菓子を広げ始める。
「和樹くん?半分ずつしよ?」
「うんっ!!櫻ちゃんはどんなの持ってきたの?」
お菓子を座席の真ん中に広げて、物色する二人。
「これ美味しそう」
「じゃあそれは和樹くんに半分あげるね?私達はこっちのを半分ちょうだい」
バスが走り始めても、二人だけの世界は続いていく。