幼馴染み~初恋物語~
順当に試合を勝ちに結びつけた和樹が、試合を終えて会場から出てくると、数人の女子生徒が待ち構えていた。

「応援ありがとうっ!!」

和樹が挨拶をするが、ほとんどの目当ては読者モデルの龍聖。

「龍聖君っ!!お疲れさまーっ!!」

「次は全国大会だね?」

「これ使ってくださいっ!!」

プレゼントを渡す女子の群れが龍聖を囲んでいた。

そんな様子を尻目に、和樹は苦笑いしながら櫻の元にやって来る。

「龍聖のやつ、モテモテだな?」

「そうだね?」

二人で苦笑いして龍聖を見ていると、有紗が和樹の腕にしがみついてきた。

「わっ!!」

「やっほ~。和樹君ハットトリックおめでとうっ!!やっぱり凄いね?」

「あっ…………ありがとう。」

その横で呆然としている櫻は、何も言えずに立っているだけ。

ハットトリックって何…………?

いやいや…………

有紗ちゃんは、何でそんなに馴れ馴れしいの…………?

< 521 / 611 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop