幼馴染み~初恋物語~
貼り出された紙に、櫻の番号があった。

「和樹君っ!!番号あったよーっ!!」

「おめでとーっ!!」

二人で手を取り合ってはしゃいだ。

「よかったな?これで心おきなく、寮生活に行けるよ」

「そうだね?あと1週間もすれば、行っちゃうんだよね?」

「うん。櫻が不合格だったら、次のテストの結果を気にしながら、向こうに行く事になるからな?」

合格しなければ、二次試験のある学校の試験を受けるか、就職という道があるが、そうすると、もう和樹はこっちにいない。

「心配してくれてありがとねっ!!」

二人の一緒にいられる時間は残りわずか。

櫻は和樹と少しでも思い出を作ろうと、こんな提案をしてみた。

「ねぇねぇ?和樹君が向こうに行く前に、どこかに遊びに行かない?」

「いいけど、どこに行く?」

櫻と和樹は、一緒にどこに出掛けるか考えた。

ショッピングモール、カラオケ、ボーリング、ゲームセンター、映画館などの近場。

そして遊園地や動物園や植物園などの少し遠いデートコース。

色々と考えてみた結果、子供の頃に行ったきりの動物園に行く事にした。

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