幼馴染み~初恋物語~
それからも数日間、休憩時間になると、ボールを軽く当てられたり、おさげにしてきた髪を引っ張られたりしていた。

それも和樹や修がいない女二人の時を狙ってやってくるのだ。

そのたびに愛瑠と一緒に追いかける櫻だったが、毎日同じ繰り返しで、次第に飽きてくる。

捕まえるまで追いかけるのも、だんだんと口で言い返すだけになり、それも邪魔臭くなってくると、無視することも増えてきた。

こうなってくると、つまらないのは清山達の方で、だんだん悪戯がエスカレートしてくる。

清山達は櫻の私物を持って逃げる事が増えたのだ。

そうすれば、嫌でも櫻は追いかけないといけないのである。

ある日、櫻と愛瑠が学校から帰ろうとすると、下駄箱に入っているはずの櫻の靴がなくなっていた。

「あれ?私の靴がない…………ちゃんと入れたのに…………」

「もう一回、よく探してみよ?愛瑠も一緒に探すからさ?」


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