幼馴染み~初恋物語~
隣のクラスの下駄箱を見たり、学年の違う下駄箱の方も探したりしている櫻と愛瑠の様子を、清山軍団の3人は影から見ていた。

「困ってるっ困ってるっ!!」

そう言って3人は困っている櫻と愛瑠を見て笑っている。

「アハハハっ!!ここにあるのにバカだよな~?そろそろ行くぞ?」

清山が櫻の元にやって来た。

「探してんのこれだろ?」

「えっ?どこにあったの?見つけてくれたの?ありがとうっ!!」

嬉しそうに笑って櫻が靴に手を伸ばすと、靴は芦田へ向かってパスされた。

「ちょっとっ!!私の靴返してよっ?」

「芦田っ!!俺にもパスっ!!」

櫻の靴は堀の元へと飛んでいく。

「返して~?私の靴~っ!!」

「やだよっ!!清山?パスっ!!」

「ナイスパス!!ゴリっ!!靴はこっちだよーっ!!芦田?パスっ」

「よしっ!!靴はこっちこっちっ!!」

「3バカっ!!櫻ちゃんに靴を返しなさいよっ!!」

男3人と女2人では、どうしても清山達が掴み損ねて落とすまで、取る事なんてできないので、校門付近までこんな事をしていた。

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