「違う、その好きじゃない」



これからも、離れないでほしい。

そんなこと思ってるって世津、知らなかったのかな。




--窓がガシャッと音をたてる。

窓の後ろにある網戸に何かが当たったんだ。



さっき閉めたカーテンを開けてみれば、

……いつも私が投げる黄色のクッションがベランダに転がってる。



「これ…………」



もしかして、っと思って世津の部屋の方を見ると

スマホを片手に、拗ねたように

目をあまり合わせない世津が、ベランダに立ってた。





< 24 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop