「違う、その好きじゃない」
「世津ー、暇」
『しらねぇよ』
窓を開けてお互いベランダへと出る。
こんなことも、きっとベランダが無いと難しいんだろうな。
でも、もしそうでも世津と私は“幼なじみ”だから
仲良くしてるはず。
『…………んで、何』
そんなことを思ってても、世津はまた、ぶっきらぼうに返事する。
本当はもう少しかまってほしい。
そんなこと、本人には言ってないけれど。
「そっち、行っていい?」
『やだ、くんな』
…………ひどい。つまらない。