君が居た頃。
季織side
「ん……………」
なんだか息苦しくて
目を覚ました。
12時 7分
日付が変わったばかり。
徐に携帯の電源を入れると、
湊魅から通知が来ていた。
LINEを開こうとしたとき
ディスプレイに
赤い滴が零れた。
……………………………………え?
鼻血だ!
慌てて鼻を押さえる。
なんで、そんな急に……?
……………………………とまらない。
頭が真っ白になって、
血の気が引いていく。
飲み込んでしまった血が
気持ち悪くて、
思わず吐き出す。
痛い。気持ち悪い……………。
ほんの数秒のこと。
なにもかもわからないまま、
意識だけが遠のいていった。