君が居た頃。
「湊魅…………あんまり頑張らないでよ」
……………………………っ!
また呼吸の方法がわからなくなる。
"頑張らないで"なんて…
言われたくない。
どんどん俺が壊れていく……。
「湊魅……大丈夫?」
「だ、大丈夫………」
狂ったら駄目………
狂ったら駄目だ……!
自分に言い聞かせるように
頭を抱えた。
「……………よ」
遠退きかけた意識の中、
語尾しか聴こえなかった、
香織の零した言葉。
震えてるみたいだった。