生徒会役員
私のリボンの色を見て同じ新入生だと察したようで、
「女、珍しいな」
『え?』
そう呟いた少年を見て、訳が分からず聞き返す。
「あー...やっぱ面倒くせぇ、なんでもない。てか行かなくていいの?もうすぐ入学式始まるけど。」
学園の大きな時計を指差し、素っ気なく言い放った。
『え!?あと5分!?』
思わず声をあらげて、時計を凝視する。
入学式初日に遅刻する訳にはなるまい。
少年に深くお辞儀をし、急いで行こうとした瞬間
「いや、俺置いてってどーすんの。どうせ会場どこかわかんねーだろ?」
ぱっと手首を掴まれ、呼び戻された。