白いジャージリターンズ~先生と私と空~

「空、朝ご飯にしようか」

「メロンパンがいい」

「あ~、そうだよね。今日買いに行こうね」

「おにぎり、きらい」

「そんなこと言わないでよ。空~」



空の好きなソーセージを持ってきて、ご機嫌を取る私。

なんだろうね、この関係。



「ほら、これ好きでしょ?」

「今はイヤ」

「じゃあ、食べなくていいよ。メロンパン買いに行って、それ食べたら?」



私は、空をリビングに残して、布団を干しに行った。



布団が、濡れてる。

そっか。

おもらししちゃったか。



トイレトレーニングも順調だったし、珍しいことだけど……




「空~、パンツ着替えようか」

「いや」

「濡れてるでしょ?かっこいいトミカのパンツにしようよ」

「着替えるのイヤ」

「空、いい加減にしなさい。椅子まで濡れちゃうでしょ」


私は、空を抱き上げ、着替えさせようとした。


そのまま走って、ベッドの上へ飛び乗る。





「危ないし、汚いし、やめて、もう」


「あははははは」





笑い出す空が、悪魔に見えた。




もう、ダメだな、私。


今、空のことかわいいと思えない。











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