白いジャージリターンズ~先生と私と空~
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結婚式
―結婚式―
5月の晴れ渡る青空の下、結婚式を迎えた。
あのふたり。
美亜ちゃんと隆介君。
ハウスウエディングで、海が見える邸宅での結婚式。
「海、見えるね。パパ、空!」
「ああ、空!パパとママも海が見えるところで結婚したんだぞ」
「ぼくはその時どこにいたの?」
空の純粋すぎる質問に、顔を見合わせて微笑み合った。
泣けちゃうくらいかわいい存在の空。
「その時はまだ空は生まれてなかったんだぁ」
「ぼく、お空にいたの?」
私と先生は空を見上げた。
空も、青い空を見上げた。
空にいたのかもしれないね。
かわいいかわいい私達の天使ちゃん。
「直~!お待たせ」
「先生~!」
ゆかりとたっくんが到着して、そのすぐ後ろに依子と龍も見えた。
「みんな勢ぞろいだな。隆介、緊張してるかな」
先生は、くくくと笑って、控室の方を指差した。
「ちょっと覗きにいこっか」
いたずらっ子のような3人組が新郎の控室へと向かった。
私達も、美亜ちゃんのドレス姿が早く見たくて、控室へと。
思い出すね。
大好きな友達が結婚するたびに思い出す。
先生と私の、結婚式。
一生に一度の最高の瞬間。