神の混血
お父さんの手記にはこう書かれてあった。
「…私の力とともに私の異世界に関する記憶をすべて封印した。
力の封印がとかれたとき、
私は記憶の渦に呑まれてしまうかもしれない…
……正直ね、今も頭が追い付いてないの。
知識は蘇ってきたわ、お父さんの手記を読むうちにね。
でも、ただ魔法の知識が蘇ってくるだけで……
それ以外の記憶は全くと言っていいほど思い出せないの。
事務的なものしか、分からない。
………それに、…私が知っている異世界の記憶、って何なんだろう…
私は異世界に行ったことはないはずなのに…
……お父さんの手記は最後にこう綴られていたわ。」