PROMISE
「なつめちゃん落ち着いて!俺が先生呼んでくるから、なつめちゃんは氷とかで悠斗の体を冷やして!」
「うん、わかった!」
クーラーボックスから急いで氷を取り出す。
「ごめ、ん…」
「ゆう、ちょっと冷やすね!」
体を冷やそうと、氷を首元に当てようとした瞬間────
「…みど、り?」
『みどり』
そう聞いた瞬間、入学式の日のことを思い出した。
『緑川 なつめって、知らないか?』
みどりって聞こえたのは…気のせい?
「え?なんか言っ…!?」
私はゆうに抱きしめられていた。
「えっ!?ちょっ、ゆう!?」
「やっと…やっと、会えた。」
「…?」
「もう、離さない、から…
もう、離れて行かないで…」
『離さない』
『離れて行かないで』
私は混乱していた。
けれど、ゆうの体重が一気にのしかかってきて、我に返った。
「ちょっと…ゆう!?大丈夫なの!?」
けれど、ゆうが返事を返さない。