PROMISE
STORY.6合宿
「みんなーー!忘れ物はないかー?」
「「「おーっ!!」」」
…号令をかける猛が一番忘れ物をしてそうな気がする。
今日から二泊三日の強化合宿だ。
「楽しみだね!宿泊場所の近くに海があるんだって!」
相園が後ろの席からひょっこり顔を出して笑った。
「だな!」
「おいお前ら、海が目的じゃないんだからな!」
猛は実行係だから上辺ではそんなこと言ってるけど、じつは一番楽しみにしているのは猛だったりする。
カバンから浮き輪がはみ出てるっつーの。
「「はいはーい」」
****
宿泊場所についた。
近くに海もあって、太陽が照りつけている。
さっそく、バスから降りてビーチに来てみた。
「早く泳ぎてえなー」
「だめだよ、本城。今日は夜までみっちり練習!
明日も練習だけどその代わり、明日の夜は肝試し、明後日は帰るまで海で自由時間だから!我慢してよね?」
倉田が後ろから声をかけてきた。
「わかってる!」
「ならよし!」
「あ、そういえば倉田さ、猛と何かあった?」
「は!?!?」
「なんかあの日以来、猛そわそわしてる感じがして…」
そう、倉田を追いかけていったあの時以来、猛に倉田の話をすると顔を真っ赤にして何も言わなくなる。
「なっ、何もないし!
何かあったとしても、本城には絶対言わない!バカにされるから!」
「俺にバカにされるようなことをしたの?」
「〜っ!
とにかく!自分だって人の事言えないよ!
なつめのことを考えてあげてよね!あんたの態度見てるだけで、なつめを好意を持ってることくらいバレバレなのよ!」