PROMISE
猛は、気さくで話しかけやすい。
体育祭とかで燃えそうな感じだ。
聞くと、中学生の時にはバスケットボールをしてたらしい。
それに、話す声が大きい。
多分教室中に聞こえてるな、こいつの声。
「だから、俺は高校でもバスケしようかなーって思ってる!悠斗は部活入るか?」
「なにかには入ろうと思ってるけど、まだ迷ってるんだよな。」
ピーンポーンパーンポーン
校内放送だ。
『新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。9時からホームルームとなっています。9時までに席についておいてください。』
「あと5分か。」
「でも、悠斗の後ろの席の人、まだ来てないな。遅刻かな。」
「ああ、そうだな。入学早々遅刻なんてかわいそうだな。」
「本城の『ほ』が男子で最後なら、後ろは女子ってことだな!
俺さ、中学校が男子校だったから、女子とはあんまりご縁がないんだよなー。お近づきになりてーなー!」
ガラッ!
「よかったー!ギリギリセーフ!!」
そう言って飛び込んできた女子生徒を見た瞬間、俺は固まった。