階段1つ、上ろうか。
コクハク
代表挨拶の後もボーッとしていたら、いつの間にか式は終わっていて。
門送りの時間になっていた。
玄関には、沢山の生徒と卒業生の両親、先生たちがいた。
王子様と呼ばれるだけあって、先輩は囲まれている。
…困った顔してるなぁ。
先輩はバカだから、断れないんだよ。
そっと、先輩にメールを送る。
『先輩、時間あったら生徒会室来てくださいね。来れなさそうだったら、後で連絡ください。
…それまで、待ってますね』
…と。
その後すぐにチカに"一緒に帰れない"というメールを送り、生徒会室に入った。