泣いて、笑って強くなれ
これはまさしく……
「変態ーーーーーっ!!」
私はそう叫んで扉を思いっきり閉めた。
そして、その隣の部屋に飛び込む。
そこには……
「あら、優愛ちゃん。いらっしゃいね」
ベットで寝ている私のばあちゃん。
私に優しく微笑んでくれている。
うん、なにかその笑顔に見覚えはある。
懐かしいけどそんな、今は懐かしんでいる余裕なんてない。
そんな笑っている余裕ない。
だって今私見ちゃったんだから!
「ばあちゃんっ!隣の部屋に変質者っ!警察、警察っ!」
私はもうテンパリ過ぎて、口がうまくまわらない。
やっぱり、田舎でも日中は鍵掛けようよ!
こんな広い家なんだから!
空き巣とか入り放題だから!
だけど、そんなテンパる私を見ても、ばあちゃんはクスクスと笑うだけで慌てる様子は全くない。
「ふふふっ。やっぱり時間というものは怖いねえ」
それだけ言ったばあちゃん。
え?
それってどうゆう……
____バンっ!
「ばあちゃんっ!だれだよこいつ」
そこに勢いよく扉を開けて入ってきたのは紛れもなく……
「あ、変態っ!」
さっきまで隣の部屋で上半身裸だった変態。
今はTシャツを着ているみたいだけど。