泣いて、笑って強くなれ


____午後7時


んー。

迷う。

とても迷う。

やっぱり浮き覚悟で都会丸出しのファッションでいくか。

それとも浮くのを予想しておさえ目のファッションでいくか。

迷う。

これは真面目に迷う。

私は畳の上に二つのコーディネートを並べて首をかしげていた。

んー、そうなったら、最終手段っ!

私は都会丸出しのファッションを来てばあちゃんの部屋へと向かった。


「……ばあちゃん?」

「……ん?」


扉を少しだけあけてばあちゃんを呼ぶ

寝ているかと思ったけど起きていたらしい。

私は扉をあけて、ばあちゃんの方へと歩み寄った。


「あのさ、この格好大丈夫だと思う?」


そういって、ばあちゃんに見えるような位置にたつ私。

ばあちゃんはそのしわしわな目をあけて私の方を見てきた。


「優愛ちゃんらしい素敵な服やねぇ」


そういってばあちゃんは私にむかって優しく笑っていた。


「おかしくないかな?こんな場所でこんな服……」

「でも、優愛ちゃんがその服好きなんやろう」

「うん」

「なら、問題ない」

「……え?」


ばあちゃんのいっている意味が、私にはよくわからなかった。


「優愛ちゃんの服、ばあちゃんは好きやわ。

周りの人の目なんて気にしんと堂々としてらっしゃい」
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