【完】笑顔の裏(大幅編集中)
その日私達は海に出かけてたんだ。
私の誕生日だからって………
もちろん、普通だったし車の中では明るい弾んだ声が飛び変わっていた。
でも、突如異変が起きたんだ。
「あれ?ブレーキが効かない。」
カーブに差し掛かった所でブレーキが効かなくなった。
当時まだ五年生だった私にとっては何が起こったのかなんてさっぱりだった。
でも、今なら分かるブレーキが効かない。
それは、急なカーブに突進するってこと。
突進するってことは、当然ハンドルなんて切れるはずがない。
だから私達はそのまま海に堕ちていったんだ。
車にはどんどん水が入ってきた。
水圧でドアも開かないしなす術もなかった。
私の体は体温がなくなって、酸素も無くなっていた。
水が耳に入った影響で音までもが奪われていった。
そうして、
「ブホブホっ」
私は海の中で意識を失った。