【完】笑顔の裏(大幅編集中)
女将「あの夫婦はよくここに来ていたんですよ。


それも、ここであなたを出産したんです。

その頃藤宮財閥って有名になりかけていた頃で。


騒ぎが大きくならないようにって

よく来ていて、信頼があったらしく、

ここで産んだんですよ。


ここで

今あなたが寝ていた部屋で……

あのときは、びっくりしましたよ。

陣痛が来たとき、ここで産みたいです。

お願いします。


って頼まれちゃって

ちょうど私もそれくらいの知識はあったので
何とか、出産をお手伝いすることが出来ました。


あなたのことを抱っこしたこともあるんですよ?

ちっちゃくて、可愛かったな。


初めての経験でした。

でもいい思い出になりましたよ。

あの夫婦は、
他の人達よりも優しくて、
純粋でした
今の貴方のように関係ないはずなのに

毎回

「赤字になっていませんか、大丈夫ですか?

資金援助いたしましょうか」

なんで、こんなところに支援するんですか?

何の利益にもなりませんよ?


って聞いてみたんです。

そしたら、

「ここが好きだから」

って応えたんです。

そんなこと、普通は出来ませんよ。


もちろんその時は、断りました。

でも、どうしてもっていうので、

今は資金援助してもらっています。

今こうしてここがあるのは、
あの夫婦のお陰なんです

今どうしていますか?」
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