俺様富豪と甘く危険な恋
栞南はふと目が覚め、隣で眠っている蓮が目に入る。
初めての腕枕。
目に前髪がかかり静かに眠る蓮は黒豹みたいだ。
(抱きしめられて朝を迎えることがこんなに幸せだったなんて……)
それは蓮だからだろう。長く付き合った孝太郎にでさえ、触れたい、触れられたいと思ったことがない。
蓮の寝顔を見ていると、起こして触れてほしくなる。
「あっ!」
蓮は自分の部屋に戻らなければ。
ここにいることがダニエルに知られてしまう。隠したいわけではないが、こうなってしまったことを知られるのは恥ずかしい。
栞南が声を上げたことで、蓮の瞼が重そうに開く。
「どうしたんだ?」
「お部屋に戻ってください。ここにいることが知られちゃいます」
まるで未成年の高校生カップルが親に見つからないように策する栞南に蓮はクックッと笑う。
「しーっ! 静かにしてくださいっ」
しだいに大きくなる蓮の笑い声は部屋に響き、栞南は慌てる。
「お前はおもしろいな」
「おもしろいって……どういう意味――んっ」
栞南は押し倒され唇を塞がれた。舌を絡ませる朝から濃厚なキスに栞南は目をパチクリさせる。
初めての腕枕。
目に前髪がかかり静かに眠る蓮は黒豹みたいだ。
(抱きしめられて朝を迎えることがこんなに幸せだったなんて……)
それは蓮だからだろう。長く付き合った孝太郎にでさえ、触れたい、触れられたいと思ったことがない。
蓮の寝顔を見ていると、起こして触れてほしくなる。
「あっ!」
蓮は自分の部屋に戻らなければ。
ここにいることがダニエルに知られてしまう。隠したいわけではないが、こうなってしまったことを知られるのは恥ずかしい。
栞南が声を上げたことで、蓮の瞼が重そうに開く。
「どうしたんだ?」
「お部屋に戻ってください。ここにいることが知られちゃいます」
まるで未成年の高校生カップルが親に見つからないように策する栞南に蓮はクックッと笑う。
「しーっ! 静かにしてくださいっ」
しだいに大きくなる蓮の笑い声は部屋に響き、栞南は慌てる。
「お前はおもしろいな」
「おもしろいって……どういう意味――んっ」
栞南は押し倒され唇を塞がれた。舌を絡ませる朝から濃厚なキスに栞南は目をパチクリさせる。