俺様富豪と甘く危険な恋
ここでは蓮、ダニエル、トニーだけかと栞南は思っていたが、まだ日本語ができる中国系のボディーガードがいたのだ。

すごい力で栞南はソファに押し倒された。

栞南の口を簡単に片手で押さえ、馬乗りになる男。

栞南は恐怖で目を大きく見開いたまま金縛りにあったように動けない。


「男ニスグマタをヒラくんだな。オレにもヒラけよ」 


胸元をつかまれブラウスが乱暴に引き裂かれる。


「んーっ! んーっ!」


塞がれている口は唸り声しかでない。


(このままレイプされるなんてイヤ! 逃げなきゃ!)


ブラジャーに包まれた胸が露わになり、栞南はどうにかして逃げようと足をバタつかせる。

足がスタンドライトにあたり、床に転がり電球が割れる音がする。だが、男はかまわず栞南の胸を鷲掴みにしてブラジャーを引き下げる。

絶体絶命だった。

蓮が戻ってくるのはおそらく40分後。トニーたち30分は探しているだろう。行ったばかりで戻ってくるわけがない。

栞南の目から涙が溢れてくる。

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