俺様富豪と甘く危険な恋
「さっきのお前の言ったことだが……」
『私は……朝日奈さんのなんですか? こんなにあなたが苦しんでいても何も知らされず、看病も出来ないだなんてっ!』
栞南が思わず言ってしまった言葉。
「いいんです。私は今のままでいいです」
(事件が解決したらさようならの関係で……彼の心は私のものにはならない)
「今のままって、どういうことだ?」
蓮は栞南が座るベッドの隣に静かに腰を下ろすと、むすっと聞いてくる。
「か、身体だけの関係です……」
「は? 俺と寝るまでバージンだった女がよく言うな。お前は娼婦じゃない。自分を貶めるようなことは言うな」
意地をはる栞南が蓮にはかわいいが、顔はいたって真顔だ。
「わかってくれないか? 心配をかけたくなかったんだ」
「私は心配させてほしいです。朝日奈さんが苦しんでいるのに私だけ蚊帳の外だなんで……悲しいです。その傷はあの……もしかしてジャスティン・ラウに?」
「いや、違う。これは……栞南を襲ったリーにやられたんだ」
「あの男に!」
栞南はあの男の顔を思い出して眉間にしわがぎゅっと寄る。
『私は……朝日奈さんのなんですか? こんなにあなたが苦しんでいても何も知らされず、看病も出来ないだなんてっ!』
栞南が思わず言ってしまった言葉。
「いいんです。私は今のままでいいです」
(事件が解決したらさようならの関係で……彼の心は私のものにはならない)
「今のままって、どういうことだ?」
蓮は栞南が座るベッドの隣に静かに腰を下ろすと、むすっと聞いてくる。
「か、身体だけの関係です……」
「は? 俺と寝るまでバージンだった女がよく言うな。お前は娼婦じゃない。自分を貶めるようなことは言うな」
意地をはる栞南が蓮にはかわいいが、顔はいたって真顔だ。
「わかってくれないか? 心配をかけたくなかったんだ」
「私は心配させてほしいです。朝日奈さんが苦しんでいるのに私だけ蚊帳の外だなんで……悲しいです。その傷はあの……もしかしてジャスティン・ラウに?」
「いや、違う。これは……栞南を襲ったリーにやられたんだ」
「あの男に!」
栞南はあの男の顔を思い出して眉間にしわがぎゅっと寄る。