俺様富豪と甘く危険な恋
ブルーダイヤの出会い
「何てことするんですかっ―!」
栞南は部屋中に響くくらいの大きな金切り声を上げた。
「黙れ。黙らないと口を塞ぐぞ」
栞南の金切り声で耳が痛くなった蓮は彼女を睨みつける。冷たく鋭い視線に栞南の呼吸が一瞬止まるが、預かった物を勝手に開けてしまうのはダメだと口を開く。
「だって! 人の物を!」
「俺の物だ」
サラッと言われ、何を言われたのか理解できなかった。
「えっ!?」
「元は俺の物だ」
キョトンとなる栞南を尻目に蓮は箱から桃の形をした翡翠を取り出しじっと見つめる。そして確信したかのように頷いた。
「ダニエル」
蓮は視線を翡翠から外さずに、ダニエルに右手を差し出す。ダニエルが蓮に持たせたのは釘などを打つ金づち。
翡翠の桃の上に厚手のタオルが素早く置かれる。
栞南はふたりの行動を見ていたが、蓮が金づちを翡翠の桃に向かって振り上げようとした時、我に返った。
「ダメ―!」
栞南は翡翠の桃の上に覆いかぶさっていた。
栞南は部屋中に響くくらいの大きな金切り声を上げた。
「黙れ。黙らないと口を塞ぐぞ」
栞南の金切り声で耳が痛くなった蓮は彼女を睨みつける。冷たく鋭い視線に栞南の呼吸が一瞬止まるが、預かった物を勝手に開けてしまうのはダメだと口を開く。
「だって! 人の物を!」
「俺の物だ」
サラッと言われ、何を言われたのか理解できなかった。
「えっ!?」
「元は俺の物だ」
キョトンとなる栞南を尻目に蓮は箱から桃の形をした翡翠を取り出しじっと見つめる。そして確信したかのように頷いた。
「ダニエル」
蓮は視線を翡翠から外さずに、ダニエルに右手を差し出す。ダニエルが蓮に持たせたのは釘などを打つ金づち。
翡翠の桃の上に厚手のタオルが素早く置かれる。
栞南はふたりの行動を見ていたが、蓮が金づちを翡翠の桃に向かって振り上げようとした時、我に返った。
「ダメ―!」
栞南は翡翠の桃の上に覆いかぶさっていた。