俺様富豪と甘く危険な恋
香港国際空港へ到着した。
8時20分に到着し、出発まで20分しかなかった。しかしファーストクラスの特権なのか、蓮のおかげなのか、問題なく簡単にチェックインした。
手荷物検査の入り口で栞南はふたりに向き直る。
「ダニエルさん……レン……ありがとうございました」
「お気をつけて」
ダニエルは礼儀正しくお辞儀をする。
蓮は栞南を引き寄せると抱きしめ唇にキスをした。
「あまり連絡が出来ないかもしれないが――」
「はいっ! 大丈夫です! 仕事をしに行くんですから」
潤む目で泣かないよう精一杯微笑み明るく返事をする。
「わかった。時間がない。早く行けよ。またな」
蓮に軽く背中を押されて栞南は手荷物検査の係員がいるところまで進むと、振り返りまだこちらを見ているレンとダニエルに手を振った。
蓮が軽く振りかえしてくれ、大きく呼吸をすると栞南は先へ進んだ。
出国審査を経て搭乗口までやってくると、待ち構えていたキャビンアテンダントの女性に前方の席へ案内される。
座席が一つ一つ個室のようになっていて、邪魔されることなく眠れそうだと思った。
人生初のファーストクラスに感激する気力もなく、座席に座った栞南は窓の外を見ながら涙をこらえていた。
8時20分に到着し、出発まで20分しかなかった。しかしファーストクラスの特権なのか、蓮のおかげなのか、問題なく簡単にチェックインした。
手荷物検査の入り口で栞南はふたりに向き直る。
「ダニエルさん……レン……ありがとうございました」
「お気をつけて」
ダニエルは礼儀正しくお辞儀をする。
蓮は栞南を引き寄せると抱きしめ唇にキスをした。
「あまり連絡が出来ないかもしれないが――」
「はいっ! 大丈夫です! 仕事をしに行くんですから」
潤む目で泣かないよう精一杯微笑み明るく返事をする。
「わかった。時間がない。早く行けよ。またな」
蓮に軽く背中を押されて栞南は手荷物検査の係員がいるところまで進むと、振り返りまだこちらを見ているレンとダニエルに手を振った。
蓮が軽く振りかえしてくれ、大きく呼吸をすると栞南は先へ進んだ。
出国審査を経て搭乗口までやってくると、待ち構えていたキャビンアテンダントの女性に前方の席へ案内される。
座席が一つ一つ個室のようになっていて、邪魔されることなく眠れそうだと思った。
人生初のファーストクラスに感激する気力もなく、座席に座った栞南は窓の外を見ながら涙をこらえていた。