俺様富豪と甘く危険な恋
約束のために
香港から戻ってきて、半年の月日が経っていた。
蓮からの時々のメールに励まされ、読み終わると次はいつメールが来るだろうと栞南は寂しくなる。
だが、どうにか蓮に会わないまま頑張っていた。
(もう半年だよ? 早くしないと、押しかけちゃうからね)
鏡を見ながら、ローズピンクのルージュを塗りにっこり笑って見せる。
肩までの髪は半年経って、一つに結わけるくらい伸びた。いつもそのまま梳かすだけの髪型だが、今日はおしゃれしてゆるくアップにして、少し残した髪を耳の横でくるっとカールさせていた。
9月半ば、大安吉日の土曜日の9時過ぎ。外はまだ真夏といっても良いほどの暑さだった。
等身大の鏡の前に立ち、服装を確かめてからパーティーバッグを持って自分の部屋を出る。
「おっ! すごいおめかししてるじゃん」
優香がキッチンでアイスコーヒーを淹れていた手を止める。
「そのドレスワンピ、高そうだね?」
「わかる?」
栞南はにっこり笑ってクルッと回って見せる。シャンパンゴールドのサテン生地の裾がふんわりと広がる。
着ているのは蓮がアルマーニで買ってくれたドレスワンピだった。
普段着られるものじゃないから、お付き合いとして孝太郎の披露宴パーティーでも着る機会が出来てうれしい。
蓮からの時々のメールに励まされ、読み終わると次はいつメールが来るだろうと栞南は寂しくなる。
だが、どうにか蓮に会わないまま頑張っていた。
(もう半年だよ? 早くしないと、押しかけちゃうからね)
鏡を見ながら、ローズピンクのルージュを塗りにっこり笑って見せる。
肩までの髪は半年経って、一つに結わけるくらい伸びた。いつもそのまま梳かすだけの髪型だが、今日はおしゃれしてゆるくアップにして、少し残した髪を耳の横でくるっとカールさせていた。
9月半ば、大安吉日の土曜日の9時過ぎ。外はまだ真夏といっても良いほどの暑さだった。
等身大の鏡の前に立ち、服装を確かめてからパーティーバッグを持って自分の部屋を出る。
「おっ! すごいおめかししてるじゃん」
優香がキッチンでアイスコーヒーを淹れていた手を止める。
「そのドレスワンピ、高そうだね?」
「わかる?」
栞南はにっこり笑ってクルッと回って見せる。シャンパンゴールドのサテン生地の裾がふんわりと広がる。
着ているのは蓮がアルマーニで買ってくれたドレスワンピだった。
普段着られるものじゃないから、お付き合いとして孝太郎の披露宴パーティーでも着る機会が出来てうれしい。