俺様富豪と甘く危険な恋
美羽と未来と一緒に受付を済ませ、2次会の会場に入った。

そこで用事があり披露宴に出席できなかった神田りさや後輩たちの面々もあった。

新たな出席者を交え、2次会が始まった。

パーティーはいろいろなゲームをしたり、新郎新婦をひやかしたりと、盛り上がっていた。

幸せそうなカップルを見ていると、無性に蓮に会いたくなり、栞南は皆が楽しむパーティーをよそに、うわのそらでぼんやりしていた。

新郎新婦のキスで締めくくられ、パーティーはお開きになった。

パーティーの時間は2時間だったが、朝からの栞南は疲れていた。

2次会で彼氏を探すと言っていた美羽や未来も途中、お化粧も直しにいくのも億劫になるほど疲れているようだった。彼女ら曰く、ステキな男性がいないそう。

出席者は同じ会社の者ばかりだから、ほとんどの人が顔見知り。孝太郎の高校、大学の友人もいたことはいたが、2人のお眼鏡にかなう男性はいなかった。

そんな美羽が引き出物の入った紙袋を持ち上げた時、「栞南、見て! あの人たち、カッコいい!」と隣にいる栞南の腕を小突いた。


「カッコいい人、いないって言ってなかったっけ?」


そう言いながら、周りの女性たちがざわつく声が聞こえてくる。

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