俺様富豪と甘く危険な恋
火災の罠
「色気のないナイトウエアだな」
「朝日奈さんの恋人とは比較しないでください。イスにかけてあるカーディガン取ってくれますか?」
「そんな姿じゃ欲情しないから安心しろ」
「当たり前ですっ!」
そんなことを言われるのは心外だと、栞南はガバッと身体を起こした。
蓮の反応に、女としての自信がなくなる。
別れた引地孝太郎(ヒキチコウタロウ)は付き合って1ヶ月して身体を求めてきたが、まだ許すことが出来なくて断り、それから別れるまでキス止まりだった。
自分のことを大切にしてくれていると思ったが、実際は常務の娘と結婚が進んでいたのだ。常務の娘は営業部に所属し、仕事で栞南とたびたび顔を合わせていた。
ふたりが結婚間近と聞いたのは常務の娘からだった。
話があるからと仕事帰りにカフェに誘われ、赤裸々な話までされてショックを受けたのをいまだ引きずっている。
身持ちの硬い女。昔ならそんな女性はいくらでもいたはず。
しかし、今どきの男性は女性と気楽なセックスライフを楽しみたいようだ。孝太郎も例外ではなかった。
「朝日奈さんの恋人とは比較しないでください。イスにかけてあるカーディガン取ってくれますか?」
「そんな姿じゃ欲情しないから安心しろ」
「当たり前ですっ!」
そんなことを言われるのは心外だと、栞南はガバッと身体を起こした。
蓮の反応に、女としての自信がなくなる。
別れた引地孝太郎(ヒキチコウタロウ)は付き合って1ヶ月して身体を求めてきたが、まだ許すことが出来なくて断り、それから別れるまでキス止まりだった。
自分のことを大切にしてくれていると思ったが、実際は常務の娘と結婚が進んでいたのだ。常務の娘は営業部に所属し、仕事で栞南とたびたび顔を合わせていた。
ふたりが結婚間近と聞いたのは常務の娘からだった。
話があるからと仕事帰りにカフェに誘われ、赤裸々な話までされてショックを受けたのをいまだ引きずっている。
身持ちの硬い女。昔ならそんな女性はいくらでもいたはず。
しかし、今どきの男性は女性と気楽なセックスライフを楽しみたいようだ。孝太郎も例外ではなかった。