俺様富豪と甘く危険な恋
◇第3章◇
贅沢な体験
蓮は14時過ぎにマンションに戻ってきた。
戻って来るなり蓮は栞南の部屋へやって来て、出かけるのを急かす。
「ま、待ってくださいっ。15時って、言ったじゃないですか。まだお化粧が済んでいないんです」
ここへ来てからずっと化粧をしていなかったが、これから蓮と出かけるのならみっともない格好はしたくない。
ファンデーションのコンパクトを左手に持ちながら異議を唱える。
「化粧は必要ない。服もそれでいい。行くぞ」
蓮が部屋を出ていく。
今着ている服はジーンズに薄手のセーターだ。唯一持って来ているシックな黒のワンピースに着替えようと思っていた。
「これでいいって……」
自分の姿を見下ろしながら、出かけるところがどこなのか全く見当もつかなくなった。
もしかしたら、夕食に連れて行ってくれるのではないかと思ったのだ。トニーもそんなようなことを言っていたのもある。
とりあえず化粧ポーチと財布、ハンカチなどをバッグに放り込むと、肩から下げて部屋を出た。
リビングの窓辺に立っていた蓮は部屋から出てきた栞南を見てつかつか近づく。
戻って来るなり蓮は栞南の部屋へやって来て、出かけるのを急かす。
「ま、待ってくださいっ。15時って、言ったじゃないですか。まだお化粧が済んでいないんです」
ここへ来てからずっと化粧をしていなかったが、これから蓮と出かけるのならみっともない格好はしたくない。
ファンデーションのコンパクトを左手に持ちながら異議を唱える。
「化粧は必要ない。服もそれでいい。行くぞ」
蓮が部屋を出ていく。
今着ている服はジーンズに薄手のセーターだ。唯一持って来ているシックな黒のワンピースに着替えようと思っていた。
「これでいいって……」
自分の姿を見下ろしながら、出かけるところがどこなのか全く見当もつかなくなった。
もしかしたら、夕食に連れて行ってくれるのではないかと思ったのだ。トニーもそんなようなことを言っていたのもある。
とりあえず化粧ポーチと財布、ハンカチなどをバッグに放り込むと、肩から下げて部屋を出た。
リビングの窓辺に立っていた蓮は部屋から出てきた栞南を見てつかつか近づく。