私の彼氏は弟です。
「お父さん。お母さん。」


「私を助けてくれた人は誰?」


私は知りたかった。その人はどうなったのだろう。


そう聞くと、突然、二人は泣き出した。


「どうしたの!?」


「あぁ。葵。葵を助けたのは冷弥なんだ。」


「冷弥が?!」


冷弥。それは、私の弟だった。

地味で存在感がなく、顔も普通。


学園のクイーンと呼ばれる私はこの弟が恥ずかしかった。


はっきり言って、一緒に登校していたことさえ忘れていた。


それなのに…


冷弥が私を助けてくれた?
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