愛され姫様!?~イケメン5人の王子様に囲まれて~

「……」


黎音は笑顔のまま黙る。


「何者なんですか?」


もう一度聞く。


「…王子だけど?」


「そうじゃなくて、どうして黎音くんの本名が朴犂なの?」


「それは後にしようね真琴ちゃん。」


真琴の質問が黎音に降りかかる時に拓馬が話題を戻した。


「五家って言ったけど、四家しかないのは京雅…蓮王寺家が五家のうちの一家、嶺上花家を屈服させたからなんだよ。」


「屈服……?」


「立場的には京都をはじめとした関西地方に君臨してたんだけど、京雅の御祖父様…京之助様が嶺上花家の娘が犯した罪を闇に葬ってから嶺上花家は蓮王寺家に頭が上がらないんだ。」


長ったらしい説明にあくびの出る真琴。


「こらこら、この説明は君がこの学園で生きていく上で必要なんだよ?」


黎音がそういう。


「これのどこが……」


「君だって城内理事長の娘なんだよ?これくらい知っておかなくちゃ将来大変だよ?ていうか、これテスト出るから。」


拓馬が言う。


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