愛され姫様!?~イケメン5人の王子様に囲まれて~
「私の一族…純潔なの。兄様まで……。」
「…えっ?純潔ってことは兄弟婚!?」
真琴は後ずさった。
「…法律的に禁止だけど…。苗字を変えていかにも他人のように結婚をしたの。でもそれは一族の人たち…。私の母だけ違ったの。」
「兄様のお母様は父の妹で、父との子ども…。だから本当の一族。だけど私は…っ…母と一族とはまったく関係のない男性との間に生まれた…。」
(華南椰ちゃん……)
「父と妹、一族は私を蔑むように離れた。…他人から隠しすように…育てられたの…。この初等部に入ったときも始めは龍宮なんて名乗ることさえ許されなかった……。当時私は碧唯(あおい)と名乗っていたのよ。」
「碧唯…。」
「祖母の源氏名…といえばいいかしら。一族に居場所のない私が唯一心を休める場所が祖母のそばだったの。祖母のそばではなんでも言えて、なんでもできる気がした…。祖母だけは私を蔑むような目を向けなかった。生まれた私を優しく抱いて…こんな素敵な名前をくれた…っ…。」
「華南椰ちゃん……。」