キラキラDAYS



「これでよしっ…と」



多く食べられるようにレモンは3個。

はちみつを2本買った。



多いかなって思ったけど、みんなで食べてたら、きっとすぐになくなっちゃうもんね。



スーパーを出て帰り道を歩き始めたとき。


ブー…ブー…。


ポケットに入れていた携帯がバイブで震えた。



電話だ…誰だろう?



ポケットから携帯を取り出し、電話の相手を見た瞬間、私の胸が大きく鳴った。



「え!?うそっ、綺羅くん!?」



相手は私の大好きな人で。


びっくりしたのと、嬉しいので携帯落とすとこだったよっ…。

電話なんて初めて…。



ドキドキしながら通話ボタンを押す。



「も、もしもし…」



うわ…私、声震えてるっ…。




『あ、妃那?俺だけど…』


「うん、分かるよ。綺羅くんどうしたの?」



わーっ!!

緊張するっ…!!



電話越しの綺羅くんの声、いつもより低く聞こえる…。



『いや、サッカー場の場所教えてないと思って。うちの高校、サッカー部にとにかく力入れてて、サッカーコートだけ別にあるんだ』



え!?

それって、敷地外にあるってこと!?



『雨の日用のコートは敷地内にあるんだけど。まぁ、学校の裏にあるからすぐ分かると思う。分かんなかったら電話して』


「で、電話なんてできないよっ!部活中にそんな迷惑かけたくないし…」



私のせいで綺羅くんが怒られるのは、絶対に嫌だよ。





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