キラキラDAYS



電話してみようにも、もう試合が始まる時間だ。


心配なんで電話してきます、なんて言ったら、ふざけた事言ってんじゃねぇって監督に怒られるのは確実。



マジで男に捕まってんじゃ…。



そう思いながら、もう一度観客を見渡したとき。



「っ…!」




観客から遠く離れたピッチの端の方に、1人だけフェンスに掴まりながらこっちを見ている女を見つけた。



ふわふわとした雰囲気を纏ったその女は、いつも俺を癒してくれる存在で。


ずっと、探していた女だった。



「妃那…」



来て、くれてたんだな。


やべぇ。

なんだこれ。


嬉しすぎて顔がニヤける。




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