キラキラDAYS



呆れながら3人の会話を聞いていると、誰かの視線を感じて振り向いた。



「!」



OBの人混みに紛れて、少し遠くからこっちの様子を伺うように見る妃那がいた。



今すぐ行きてぇけど、こいつらに見られたら面倒だしな…。


なんて思っていたんだけど。



「見ろっ!あの子可愛くね!?」

「え!?どれ!?」

「マジだ!やっぱ凌我可愛い子みつけんの早いわ!」



あー…いらねぇ心配だったか。


妃那がいる方と逆の方向を見て騒いでいるのを見計らい、俺は3人からそっと離れた。




「妃那っ」

「綺羅くん!」



声をかけると、俺に気づいた妃那は一瞬にして顔をぱぁっと明るくさせる。



だからっ…!!

やめろって、その顔!!

俺の心臓がもたねぇっ!!



「綺羅くん、すごかった!すごくカッコよかったよ!」


「サンキュ」



今にも飛び跳ねそうな勢いで笑顔を向ける妃那を見て、俺まで自然と笑顔になる。



やっぱ、俺の癒しだよなぁ。




「あっ!あのね、差し入れ持ってきたの!」



差し入れ?



< 69 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop