私の悲惨な恋。




「見て!あの体育着の着方ダサくない?うけるんだけど」




「うわっ、だっさ!もうやめてほしいわ」







聞こえてないと思ってこそこそ言っているようだけど、全部聞こえてるよ?



体育着の着方なんてどうでもいいじゃん。



いちいち細かすぎるの。



靴下の長さとかピンの色とか。



そっちが勝手に決めたルールに私を巻き込まないでくれる?





心の中ではたくさん反論するけど、口には出せない。



どこかの漫画や小説の主人公みたいに、集団に立ち向かう勇気なんてない。



だって私も集団の一員になりたいから。



まあ無理な話だけどね……





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