キングとナイト
「大丈夫です。学校、行きましょう」

私は会長の腕を引いて歩きだす。





「魅ぃー夜! おはよう」

学校に着くと弥生がいた。

「んじゃ、またな。夷隅」

会長はさっさと先に行ってしまった。

「何ぃ、会長と登校? うらやましいぃ!」

弥生はニコニコと笑いながらそう言う。

そうだ。弥生に聞いてみよう。会長といると起こる胸の高鳴りを……。




「おはよ、流」

教室に向かう途中、流と会った。

「………」

流は、あからさまに目を反らすと、さっさと教室に行ってしまった。

「何アレ。感じ悪い〜」

弥生が流を睨みつけながら言った。
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