キングとナイト
アイツ、自分を見失なってないよな………?

すごく、嫌な予感がする。


ある空き教室を通った時、鈍い音がした。

「魅夜っ!! 私、大丈夫だから。 辞めてよ!!」

弥生ちゃんの声がした。

その教室に入ると、女の首を持って、持ち上げている、魅夜と必死にそれを止めようとしている弥生ちゃんがいた。

「クイーン、ゴメンってば!」

「私らが悪かったから…」

女たちは必死に謝っているが魅夜は止めない。

やばいな……。

「魅夜!! 辞めるんだ」

俺は、そう言いながら止めにはいる。

「邪魔するな……」

俺に向かってそう言った魅夜の目には、闇が広がっていた。
< 109 / 281 >

この作品をシェア

pagetop