キングとナイト
「キングのお気に入り、ですか?」

「はい。生徒会役員は全て、キングによって決められますから。キングは成績優秀、運動神経抜群といった人材しか集めません」

もの凄く気に入らない。成績優秀? 運動神経抜群?
そんなもの個人差があって当たり前じゃないか。


「あぁ、此処です。生徒会室」

なんだかんだで、着いてしまった。

「キング、連れて来ましたよ」

「ご苦労。夷隅、入れ」

ドアを開け、キングと呼ばれる男を見た。

何故、こんな男がキングと呼ばれているのかわかった気がした。

人を見据える目が、何とも言えぬ威圧感を放っている。

「失礼、します」

その威圧感に対抗するようにして、私は生徒会室に入った。
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