キングとナイト
「悪い! 俺、先に帰るわ。姉貴の彼氏と語る約束してたんだった!!」

連夜先輩はそう言って家を飛び出すようにして、帰って行った。

「アイツ、姉貴いたんだな…」

「あれ? 会長、知らなかったんですか?」

残った私と会長は、ただ呆然としていた。

「姉貴の彼氏と語り合うって……」

会長はいきなり笑い始めた。

「何を語るんでしょうか?」

笑う会長と真剣に考える私。

「夷隅、真剣に考える事じゃねーよ!」

そんな私の頭をベシベシと叩きながら、笑う会長。

「会長……。何がツボったのかわかりませんが、笑いすぎ……」

そう言いながら、会長と向き合った。
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