キングとナイト
「でもっ、あんな事言わなかったら…!」

「後悔、してるんでしょ? だったらもういいじゃん。流はそれを悔やんで反省してる。それで、充分だって」

うわぁ……。自分で言っててくせぇ。
まっ、言ってる事は間違ってないと思う……。

「この話はおしまい。また、明日ね」

私はそう言って、流に手を振った。




それから、生徒会室へと向かう間に、いろんな事が頭の中を通りすぎた。

入学式の時、歓迎会の時………。他にも沢山の事が、頭をよぎった。

今思えば、先輩たちに助けて貰ってばっかりだったなぁ……。

皆川先輩、鼎先輩、連夜先輩。そして、会長。

第一印象は最悪だったけど、優しかった会長。そんな会長を私は今から裏切るんだ。
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