キングとナイト
「会長?」

首を傾げていると、

「一緒に帰るか?」

会長は私の頭を撫でながら、ニッコリと笑った。


かあぁぁぁ……。と顔が熱くなった。

「ん? どうした?」

会長は、顔を近づけて来た。

「なっ、何でもないですっ!」

私は、会長の制服の袖を掴んで歩き出した。

「帰りましょう?」

「おう」

顔を見合わせて、笑った。



正門の所まで来ると、

「あ、夷隅。これ」

会長は、茶封筒を鞄から取り出した。

「!!!」

その茶封筒には、見覚えがあった。

「会長、これを何処で……?」

「スーツをビシッと着た、男の人からだ」
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