キングとナイト
その後も、周りの様子は変だったが特に気にもせずに、その日は家に帰った。




「ただいま」

「ただいま帰りました」

迎えに来てくれた相楽さんと一緒に、玄関を開けた。

……ん?

玄関の靴に、相楽さん以外の男の人の靴が。

……もしかして!!

ばっと、相楽さんの顔を見ると、ニッコリとしている。

パアァァァ。と、自分でも顔が緩むのがわかる。

私は、靴を脱いでリビングへと走った。

「お父さん、お帰り!」

勢いよく、リビングのドアを開ける。

そこには、2、3ヶ月ぶりに見る、父の姿があった。
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