キングとナイト
連夜先輩は、優しいから。だからこの時も私は、連夜先輩の優しさに縋り付いてしまった。



「連夜っ先輩…」

私は、思わず連夜先輩に抱き着いてしまった。

そんな私を先輩は拒む事なく、

「…ほんと、どうしたんだよ…?」

と、言いながら、優しく抱きしめてくれた。




「落ち着いたか?」

私の前にホットコーヒーが入ったマグカップを置きながら、連夜先輩が言った。

只今、連夜先輩の家です。
今まで泣きながら、早紀のことを話していた。

「早紀ちゃんがねぇ…」

連夜先輩は、そう言いながらコーヒーを飲んだ。
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